理系女性の素顔ってどんな感じ?  …その生態を解き明かす!

理系なお姉さん! というと何か特別なイメージが着きまとうから不思議なものです。化粧っ気がない、理屈っぽいとか頑固だとか、それだけならいいのですが、クールなうえ会話がヘンだとか、なんだかフツーじゃない印象があるようですね。

そこでサイエンスライターの内田麻理香さんがウェブ上で理系なおねえさんはアリですかという連載を技術評論社で行い、その一環としてあなたのイメージする理系女性は?という質問を行いました。結果は表をご覧ください。表中で文系、理系で区別してあるのは、回答者がどちらの立場かを自己申告してもらったものです。

文系、理系問わず共通したイメージは「白衣」「メガネ⁠⁠。この2つは理系なお姉さんのイメージを形成する要素としては鉄板ですね。メガネ姿の白衣の女性が、研究室や診察室で黙々と職務をこなしているわけです。さっそうと廊下を歩く姿も思い浮かべます。ところが文系、理系で回答者の持つイメージが分かれるのはここからです。

最初に文系から見た印象を眺めてみますと、⁠白衣」「メガネ」「黒髪」という印象が加わります。これはもう、どちらかというとルックス中心のイメージのようです。これは当然かもしれません。ドラマではきりっとした黒髪の白衣の女性が、次々と難問を解決していくような感じで描かれていますし、何やら知的で素敵なイメージを振りまいているような、そんな傾向が見て取れます。

一方理系から見たら、加わるイメージは「黒髪」ではなく「理屈っぽい」⁠数字に強い」⁠パソコンが友だち」といった、どちらかというと泥くさいとか、オタクっぽい印象。これは当然でして、きっと身近に理系な女性がいるからなんでしょう。だから外見より、内面、キャラクターにかかわる項目が選ばれるということです。

服装のイメージを見てみると面白いことがわかります。⁠白衣」が鉄板だねといいましたが、文系の回答者の印象は「白衣」がやたら高いこと。それにひきかえ理系は「白衣」だけでなく「作業着」も高い。つまり文系の回答者は、白衣が必需品となっている医薬系・化学系の研究者や医者を思い浮かべる方が多いということ。そして身近に見ている理系の方は、実際は分野の幅が広くって農業系や工学系の女性も見ているからね。たしかに彼女らは「白衣」ではなく「作業着」姿だったりするわけです。もっというと、項目にはありませんが「ヘルメット」が必須だったりする理系なお姉さんもいるわけで、あ~何と現実的かと思うわけです。

それでは、理系なお姉さんの本当の姿ってどうなんでしょうか? ということで、それはウェブにも一部載せましたが理系なお姉さんは苦手ですか?(内田麻理香=著)で明らかにしますので、そちらの書籍をお楽しみください。いろいろな分野で活躍されている「理系なお姉さん」10人にインタビューをした内容が載っています。

理系なお姉さんというと、ステレオタイプな印象を持っているのが普通でしょうけど、それはそれでいいでしょう。実際はどんな生き方をしているかが大切なのですから。インタビューされた10人の「理系なお姉さん」は、枠にはまった生き方はしてませんし、なによりも肩肘を張って「理系女性」を生きていないのが肝心なところ。そんな一筋縄ではいかない「理系なお姉さん⁠⁠、結構魅力的だと思いませんか。