だれも教えてくれないウェブサービスの「落とし穴」避けるには

もしもあなたがネットショップを運営していたら

あなたが東京でネットショップを運営していたとします。ある日、⁠商品を発送してしまったにもかかわらず、カード決済ができなかった」というトラブルが発生したら、どうしますか?

普通ならば、代金の支払いか、少なくとも商品の返品を求めて、訴訟も検討せざるを得ないでしょう。ところが、あなたが訴訟を起こせる場所は、民事訴訟法のデフォルトルールによれば大阪地方裁判所になってしまうことをご存じでしょうか? 訴訟対応のために大阪に弁護士とともに出向く費用を考えると、首尾よく回収できたとしても赤字になってしまうかもしれません。

そんな事態を防ぐには、どうすればいいでしょうか?

カギとなるのは「利用規約⁠⁠。利用規約に裁判管轄の条項を設定し、その利用規約に対する同意を取得していれば、東京で訴訟手続を進めることができました。

日本初の「ウェブサービスの守り方」がわかる本が出ました

そういった知識は知、っていれば対処もできるのですが、いままでなかなか体系的に学べる手段がありませんでした。そこで役立つのが、この度刊行された良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方⁠。⁠ウェブサービスを安全に・円滑に運営するために本当に気を配る必要のある事項」をわかりやすく解説した、日本ではじめての書籍となります。ウェブサービスを守るために欠かせない「利用規約」にとどまらず、関連する以下のトピックも取り上げているのが特徴です。

  • サービスを通じてプライバシー情報を取り扱う際に重要となる「プライバシーポリシー」
  • 有償でサービスを提供する際に表示すべき「特定商取引法に基づく表示」
  • ウェブサービスに関する法規制の必須知識

各種ドキュメントのひな形がついているので、すぐに使えて応用できるうえ、なんと利用規約とプライバシーポリシーのひな形の英訳も収録。グローバル展開を狙うサービスの参考にもなってしまいます。

どんなに良いウェブサービスでも、ユーザートラブルひとつで、あっという間に萎んでしまう可能性があります。せっかくのサービスを守るために、ぜひ本書を参考にしてみてください。