「これからはクラウドだ!」「 我が社もビッグデータの活用を!」などと、キーワードの流行でITのトレンドを感じることがあります。しかし、個々の技術を追っても、技術の価値は理解できません。図のように、技術はそれぞれに連携しながら役割を果たしているからです。この一連のつながりを、かんたんに追ってみましょう。
スマートデバイスやソーシャルネットが現実世界をデータ化
スマートフォンや、「 ウェアラブル」といわれる身体に密着して利用する機器によって、私たちの健康状態や行動などをデータとして捉えることができるようになりました。インターネットにつながるモノは2020年には500億個にも達するといわれており、「 IoT(Internet of Things:モノのインターネット) 」と呼ばれます。また、FacebookやLINEなどのソーシャルメディアも、会話の内容や人のつながりといったデータを生成しています。このような「現実世界をデータ化」する仕掛けが、昨今充実してきています。
クラウドへ蓄積されたビッグデータを人工知能が処理
生みだされたデータはインターネットからクラウドに送り込まれます。そのデータは膨大な量となるため、「 ビッグデータ」と呼ばれます。
ビッグデータは分析(アナリティクス)によってはじめて活かされますが、人間が手作業で対処するには限界があるため、「 人工知能(AI:Artificial Intelligence) 」に注目が集まっています。人工知能の処理はクラウド上で行われ、機器の制御、ユーザーへのアドバイスなどとして、機器にフィードバックされます。
ロボットが人間の代わりとなる
人工知能によって機器が自らを制御できるようになると、人間の手足となって不便を解消したり、効率を上げたりしてくれる「ロボット」となります。今後、自動走行車、産業用ロボット、介護ロボット、生活支援ロボット、輸送ロボットなどが日常で使われるようになるでしょう。それらは、人間に多大なメリットを与えてくれる一方で、「 これまで人間にしかできなかった労働を奪うのではないか」と懸念する声も上がっています。
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