3DCGはまだまだ進化する
現在のアニメーションや実写映画は、デジタル環境で制作されているものがほとんどで、最新CG(コンピュータ・グラフィックス)技術を駆使し、じつにさまざま公開されています。
最近では、自分が描いた絵がCG化され、リアルタイムで動き出すなどの体験型アトラクションも話題になっています。
また自動車が海沿いの道や町中でめぐるCM。ロケを行って撮影したような映像が、じつはほぼCGで制作された日常ではありえない空間の映像であったり、CGを見ない日はありません。
これらの作品を観たり、体験することで、3DCGやVFXといったCG映像コンテンツの制作に興味を持っている人も多いのではないでしょうか。
コンピュータの技術進化に伴い、その表現手法は多岐にわたるようになりました。動物の毛並みから戦闘シーンのエフェクト、宇宙表現までディテールをより細密に、また現実よりも見栄えを出すべく、使用されています。
3ds Maxでできることとワークフロー
さて、さまざまな3DCG制作ソフトのなかでも、「3ds Max」はプロユースとして最高峰に位置するソフトです。
ツール類も豊富で、有料スクリプトや3Dモデルデータも膨大な量になります。
そのため、なにが作りたいのかを明確にして、無限の可能性からイメージを具体化できるようなトレーニングが必要不可欠です。
まずは、ソフト購入のまえに、無償体験版でどんなソフトなのか、探ってみるのがおすすめ。
他にもCG制作ソフトは無料のものやもっと安価なものまでさまざま。ある程度のスキルを身につけたうえで、3ds Maxにはいり、より高品質な映像制作、仕事に役立てるのもよいでしょう。
映像制作の流れ
ここで、映像制作のワークフローを大まかに紹介します。準備段階を「プリプロダクション」、以降のカット制作を「プロダクション」、カット完成後の工程を「ポストプロダクション」と呼びます。
かつてはレンダリング[1]に多大な時間を要し、また正常に動作するマシンスペックを満たそうとすれば相当な金額をつぎ込む必要がありましたが、以前よりは少額で快適なマシンの基準をクリアできるようになりました。
8mmフィルムやセルアニメーションなどデジタル以前の制作手法の味わい、手作業ならではの良さももちろんありますが、今後さらにCG技術は進歩し、エンターテイメント分野のみならず、さまざまな事業に活かされていくことでしょう。
3DCGソフトでモデリングしたパーツの3Dプリンタへの展開はじめ、建築や医療現場での応用もその一例です。
最初こそ敷居が高いかもしれませんが、アニメ、ゲーム、映像、広告などの仕事をしたいと考えている人、高品質のCG制作に興味がある人は最先端の技術を学ぶべく、最初の一歩として本書で3DCG制作をはじめてみてはいかがでしょうか。
- Autodesk社のWebサイトより、「3ds Max」の製品体験版(無償・30日間有効)をダウンロードできます。詳細は、Autodesk社のWebサイトをご覧ください。
- 学生と教育者の方は、3年間の無償ライセンスを取得することが可能です(Education Communityへの登録が必要)。
www.autodesk.co.jp/edu