なんでパソコンと呼ばれるの?
一口にパソコンといっても、デスクトップパソコンやノートパソコン、タブレット型パソコンなど、さまざまなタイプがあります。パソコンとは「パーソナルコンピュータ」の略語です。ところで、なぜ頭に「パーソナル」という単語が付くのでしょうか?
世界初のコンピュータは、1946年に完成したENIAC(エニアック)だといわれています。ENIACは大砲の弾道を計算するために作られた軍用のコンピュータで、総重量27トン(!)の巨体でした。処理能力は現在のパソコンに遠く及びませんが、それでも当時の電気式計算機と比べれば格段の高性能で、とくに目的に合わせてプログラムを変更できる汎用性の高さは画期的だったのです。
やがてコンピュータは急速に高性能&小型化していきますが、それでも1960年代までは十分に大型で、個人が所有できる価格ではありませんでした。当時のコンピュータは大学や企業などの研究機関に置かれて、複数の利用者がアカウントとパスワードを使い分け、共同で利用するのが普通でした。
1980年ごろになるとコンピュータはさらに進化して、机の上に置ける小型の製品が登場します。価格も安くなり、1人で1台のコンピュータを使える時代になりました。OSやソフトウェアもそれに合わせて進化し、「個人用のコンピュータ」という意味でパーソナルコンピュータと呼ばれるようになったのです。
パソコンを選ぶときはどこを見る?
現在使われているWindowsのうち、Windows Vistaは今年の4月11日でサポートが終了し、以降はセキュリティホールなどのアップデートも提供されなくなります。Windows Vista世代のパソコンは旧式化しているので、これを機会に買い換えを検討している人も多いでしょう。
パソコンを購入する際、まず決めるのはパソコンのタイプです。大画面で使用したいなら、デスクトップパソコンと22インチ以上のモニタの組み合わせにするか、大型のモニタ一体型パソコンがよいでしょう。
省スペース性や携帯性を優先するならノートパソコンが最有力です。画面の広さによって11~17インチの製品がありますが、1980×1080ピクセルのフルHD表示で利用したい場合は、15インチ以下の製品では文字が細かくて見づらいかもしれません。
CPUについては、インテル製ならCore i7>Core i5>Core i3>Pentium>Celeronの順に高性能です。低価格のパソコンの中には、下位のPentiumやCeleronを搭載した製品もあります。アプリケーションで快適に作業するには、Core i5またはCore i7のパソコンがお勧めです。
メモリについては、現在のパソコンのほとんどは8ギガバイトまたは16ギガバイトを搭載しており、Windows 10を利用するには十分な容量です。小型・軽量・長時間稼働をウリにするノートパソコンの中には、メモリを4ギガバイトしか搭載していない製品もあります。
ストレージについては、ハードディスクなら1テラバイト以上、SSDなら240ギガバイト以上を搭載するパソコンが多く、Windows 10では不足はないといえます。大容量の画像ファイルや動画ファイルを保存したいなら、外付けドライブを接続する手もあります。より高速性を求めるなら、ハードディスクではなくSSDを搭載するか、SSD+ハードディスクを搭載したパソコンがベストです。
パソコンについて詳しくなると、パソコンを使うのがより楽しくなります。プロの技術者ではないけれど、もうちょっとパソコンのことを知りたいという方には本書がお勧めです。