仕事で何かと作る機会がある書類と言えば、企画書や提案書。新規商品の企画や、今後の営業方針の提案など、書類を作ったことがある人も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ書類を作って会議に提出しても、「わかりづらい」「読みづらい」と言われてしまうこともしばしば…。せっかく一生懸命作った書類が、無駄になってしまうのは避けたいものです。では、どうしたら自分の考えていることが的確に伝わる書類になるのでしょうか?
ずばり、「意図が伝わる」書類を作るには、いくつかのポイントがあります!このポイントさえ押さえれば、効率よく書類を作成することができるのです。今回は企画書を例にして、その一部をご紹介しましょう。
まず、企画書や提案書は、そもそもどんな要素から成り立っているか考えてみましょう。要素は、大きく3つに分けることができます。ひとつは、「課題」。企画や提案とは、現状の問題点を解決する方法を提案するものですから、「課題」は企画・提案のスタートと言ってもよいでしょう。次のポイントは「提案内容」。これは文字の通り、企画や提案の内容です。書類のメイン部分になります。そして最後のポイントが、「理由付け」。「課題」に対して、なぜそのような「提案内容」を提案するのか、という合理的な説明です。この3つが、企画書・提案書に欠かせない要素です。
本書13ページより抜粋
さらにもう一つ、企画書・提案書に必要な要素があります。それは、「データ」です。いくら、上の3つの要素を揃えても、それが提案者のひとりよがりな説明だと思われてしまっては、相手に納得してもらえません。客観的に見て、合理性のある説明だ、と思ってもらうためには、数値のデータが必要なのです。たとえば、ある商品の年間の売上を比較したデータや、店舗ごとの売上データ、それだけではなく、公的な機関が発表している統計データ、お客様アンケートなどの集計データなど、さまざまなデータを使うことができます。必要なデータを事前に集めて、会議の場ではそれをきちんと提示できるようにしておかなくてはいけません。
ところでこのデータ、どのように書類にすればよいでしょうか?ここで行ってしまいがちなミスは、企画書・提案書本体に、表やグラフを盛り込んでしまうこと。重要なデータをしっかりと見せることは大切ですが、あまり1枚の書類にいろいろなものを載せすぎると、ごちゃごちゃした紙面になって読みづらくなってしまいます。
そこで、表やグラフといったデータは、「添付資料」として、企画書・提案書本体とは別の紙にまとめましょう。企画書・提案書本体には、添付資料への参照を記載しておけばOKです。
本書81ページより抜粋
企画書・提案書本体と添付資料、この2つの書類を、WordとExcelで作っていきます。「課題」「提案内容」「理由付け」と、それを支える「データ」。これが、「意図が伝わる」企画書に必要不可欠なポイントです。
これらをどのようにして書類にわかりやすくまとめていくかは、『スピードマスター 1時間でわかる 意図が伝わる ビジネス文書の作り方 上司も納得!企画書&提案書』で詳しく解説をしています。A4用紙1枚に書類を収める方法や、グラフの種類の選び方など、役立つ知識も満載です。この本さえあれば、仕事で企画書や提案書を作ることになっても、もう慌てる必要はありません!