最近パソコン使っていますか? ネットでWebを見たり、メールやSNSを使ったり、写真を撮ったり…と全部スマホでまかなえる現在、パソコンを使う機会も減っているかもしれませんね。ですが、やっぱりパソコンは、個人が気軽にデジタルデータを扱える「最強の機械」であることには変わりありません。その仕組みを理解することで、画像、動画、テキストとあらゆるデジタル情報が扱いやすくなります。パソコンは職場や学校で使っているから操作はなんとなくできているんだけど……という方も、ベースとなる基礎的な知識を知って、初心者状態からステップアップしてみませんか。
まずはパソコン、OS、アプリケーションソフトの関係から
基本の基本のところでありながら意外とちゃんと理解できていないのが、パソコン、OS、アプリケーションの関係のこと。Windowsとは、なんでしょうか?「パソコンのことです」と答えた方は、残念ながら間違っています。Windowsとは「OS(Operating System:オーエス)」の名称で、パソコンの名前ではありません。パソコンは、簡単にいえば、与えられたデータを決められたルールで計算する機械です。パソコンといって思い浮かべるパソコンの筐体やディスプレイ、キーボード、マウスなど目に見えて触れることができるのは、パソコンの「ハードウェア」です。そして「データを決められたルールで計算する」つまり計算方式や手順が「プログラム」であり、これを「ソフトウェア」といいます。パソコンは、ソフトウェアがなければただの箱と言われますが、ハードウェアという物体とソフトウェアというパソコンに計算をさせる仕組みの2つの要素から成り立っています。そしてパソコンを動かすソフトウェアのもっとも基本となるのがOSなのです。基本、というより“基盤”といったほうがいいかもしれません。ざっくり言うと、パソコンを操作するために必要ないろいろなことのお世話を一気に引き受けている存在がOSなのです。パソコンではWindowsが代表的なOSですが、スマホではiPhone用のiOS、Android OSがおなじみですね。
OSは基本のソフトウェアだと述べましたが、「アプリケーションソフト」は、応用ソフトウェアとも呼ばれます。スマホでは「アプリ」の名称でおなじみなので理解しやすいと思いますが、特定の目的のために作られているソフトウェアです。WordやExcel、Webを閲覧するためのブラウザーソフト、メールソフトなどがアプリケーションソフトです。これらのアプリケーションソフトを使っているときにも、そのバックではOSがきちんと仕事をしてパソコンにアプリケーションからの命令を伝えているのですが、「Wordを使っている」とはいっても「WordとOSを使っている」とはいいませんよね。実際にはOSも使っているのですが、それを私たちが意識することは皆無です。影の存在に徹してひたすら働いているのです。
ざっとパソコン、OS、アプリケーションソフトの関係を述べましたが、他にも、パソコンの性能を左右するCPUのこと、さくさく作業するために大事なメモリのこと、Windows10の便利な機能のこと、ファイルのあれこれなど、ぜひ知って役立ててもらいたいことがたくさんあります。パソコンの仕組みやWindows10の機能を中心にわかりやすく面白く解説した本書をぜひステップアップの手がかりにしてください。