こんなの作って!」役立つデザイン知識と操作

「ちょっと、こんなの作って」と、いきなりチラシやDMなどのデザイン仕事を依頼されることがあります。パソコンが使えるというだけで、お願いされることも少なくないはずです。

いまは、デザインをはじめる環境が、以前より安価に整えられるようになりました。

でも、本格的に勉強してきたわけではない場合、⁠これは正しいデザインなのか?」と不安がつきまとうものです。

  • 「自己流なので、デザインの原則や目的に合ったツールを知らない……」
  • 「そもそも求められているデザインがわからない……」

そんな「あるある」を解消するデザイン入門書の登場です。⁠はじめるデザイン』は、中小企業や個人で「専門職ではないけどデザインをしなければならない人」でもわかるよう、知識ゼロからはじめても基礎が身に付く構成になっています。

ここでは、⁠レイアウト」の基本について、シンプルな表現なのに、じつは気づきにくいテクニックを本書の内容を一部抜粋して、ご紹介します。

「見せ場」を大きく配置する

広告など、遠くからでも目立つ必要がある場合は、物理的に大きさのメリハリを付けていく必要があります。何が大きくて何が小さくあるべきなのか、あらかじめ優先順位を付けておきます。大きさの違いは、多くても3~4段階くらいまでがいいでしょう。あまりにバラバラでは、揃っていないので読みにくいと判断されてしまいます。

余白で「近づける」

レイアウトには、物理的に近い部分に配置されている要素同士について、見る側が関連性を見出す、という原則があります。たとえば商品写真とキャッチコピーが近いことで、その商品のことを言っているコピーだということがわかります。

それでは、⁠近づける」ためには、どうしたらいいのでしょう。ポイントは「余白」です。近づいている部分⁠以外⁠の余白をたっぷりとれば、必然的に余白をとっていない部分の要素同士は、より近い、関連性のある要素だと感じることができます。

デザインは「相対的」な作業です。ひとつが変われば、別の場所も変わるということを念頭において作業ができれば、部分的な修正が入っても、ほかの場所を一緒に調整して、バランスを欠くことなく作業を進められます。

上記はデザインの考え方の一部ではありますが、大切なポイントといえます。あるテーマをデザインするにあたって、⁠読みやすい配置とはなにか?」を考えながら読んでみましょう。

本書はじめるデザイン ―知識、センス、経験なしでもプロの考え方&テクニックが身に付くは、新商品の告知ポスター、セールDM、バナーといった、多くの企業で求められる成果物を題材に、実際の流れに沿った考え方、実現のポイント、作業のテクニックを1冊に凝縮して解説しました。

製品やサービスをアピールするためのデザイン、手順を知りたい方におすすめです。