最初にボタンをかけ違えていないと⁠どうしてわかる

ITシステムを発注したい?何かシステムで解決したい課題があるのですね。あるいは、DXに取り組むのでしょうか?うかうかしていたら、ライバル会社にあっという間に先を越されます。いまのシステムにほころびが見えてきたっていうことでしょうし、技術は日進月歩ですから。AI、IoT、RPAなど気になりますね。

さて、発注先はどうしましょう。

まずは何社かに声をかけて話を聞いてみましょうか。でも、候補として最初に選ぶのは5社?10社?最初にどれだけ挙げれば、妥当だと言えるのでしょうか。

何しろ、いまやシステムやITベンダーは星の数ほどあるのです。自社の課題を解決するシステムに限定しても、ネットの海で探せば50や100の候補が出てきてしまいます。ひとむかし前に比べて、選択肢は爆発的に増えています。

第一印象で挙げた10社に、確かによさそうなベンダーがいます。でも、見落としている40社にダークホースが潜んでいるかも。じゃあ50や100の候補を挙げてから探すのでしょうか。それだけの数から、ベストな相手をどうやって見つけ出せますか?まさか1社1社に話を聞くわけにはいきません。

発注先を決めたら、プロジェクトはジェットコースターのように進んでいきます。仮に、最初のボタンをかけ違えたままプロジェクトが進んでしまったら……?何とかシステムは完成したけど現場でまったく使われなかった、なんて背筋が寒くなりそうなオチもあります。そこまでではなくても、別のシステムならもっとよい未来がありえたかも……?

そんな正解のわからない難題にベストプラクティスを探り当てようとしたのが、御社のシステム発注は、なぜ「ベンダー選び」で失敗するのかの著者です。そしてたどり着いたのが「ファネル選定」のノウハウ。なんだ、RFIの話か、そう思われる方もいるかもしれません。しかし、RFIにも使い方があるし、それだけではないのです。