Tim氏の登場に先立ち、MCホストを務めた、PayPal Senior Director of Developer NetworkのNaveed Anwar氏から、PayPalのWFP(World Food Programme)への貢献に関して発表があった。PayPalは、WFPに対して、今回のイベントから10万人分の食事の価値をフィードバックしたとのこと。
次にO'Reilly氏が指摘したのが、Eコマースへの回帰である。これは「マイクロペイメントやインターネット通貨の発展により、とくにスタートアップ企業のビジネスモデルを構築することに良い影響を与える」ということを意味する。2000年のドットコムバブル以降、一時期はEコマースに対して市場の反応が消極的になり、また、2008年の金融危機による経済市況の低迷といった要因からインターネットビジネスに陰りが見えていた。しかし、2010年に入り、また上向き傾向になってきているとO'Reilly氏は言う。そして、今回発表された「Payment Solution for Digital Goods」をはじめとしたインターネット通貨が流通していくことにより、ソーシャルネットワーク上のソーシャルアプリによるビジネスや、GROUPONなどフラッシュマーケティングと呼ばれる新しい手法を活用したEコマースビジネスが活性してきていると、O'Reilly氏は分析した。
ますます重要になるPayment Platform
こうした現状分析と展望をまとめた後、最後のメッセージとして「いずれにしてもDIY(Do It Yourself)の精神が大事であり、その気持ちを持つエンジニアたちを賞賛します」とコメントし、キーノートを締めくくった。