プログラミング生放送勉強会 第19回@品川
2012年12月22日(土)に株式会社マイクロソフトのセミナールームで、コミュニティ「プログラミング生放送(プロ生)」によるIT・開発系イベント、プログラミング生放送勉強会を開催しました。少し前になってしまいましたが、その模様をお届けします。
プロ生勉強会は、IT・開発系であればなんでもOKの勉強会です。今回は、Microsoft Surface、Jenkins、libvirt、Lync、NFC、Angular.js、Raspberry Piなどの話題となりました。セッションは動画で公開しています。いずれも楽しい内容になっていますので、ぜひ視聴してみてください。
Microsoft Surfaceのデジタル生活
それでは、各セッション内容を簡単に紹介します。インフラジスティックス・ジャパン株式会社 Neriさん(@Neri78)から、Microsoft Surfaceの使用感を語ったセッションです。
セッション時は、まだ発売から2ヶ月が経とうとしていたころです。実際に使ってみた感想を元にMicrosoft Surfaceを紹介してもらいました。
Surfaceの動作しているOSはWindows RTで、Windows 8とは異なります。Windows RTで「できること」は、Windowsストア
アプリの実行、Microsoft Office 2013 RTを利用したドキュメントの閲覧や編集、Internet Explorer 10によるWebブラウジングなど。IE10にはFlash Playerがビルドインされていて、特定のサイトであればFlashが動作します。
逆に「できないこと」は、従来のデスクトップアプリの実行。また、Office 2013
RTにはOutlookがないとのこと。そのほか、ドメインへの参加やリモートデスクトップでSurfaceにログインもできないとのことでした。
セッションでは、続いてNeriさん自身が仕事で必要な作業として、マーケティング関連の作業とデベロッパーとしての作業の視点から使用感と活用方法などを話しています。Surfaceの入手を考えている方は、参考にしてみてください。
邪道Jenkins
HAZIさん(@HAZI)さんからは、継続的インテグレーションツール「Jenkins」の初心者向けセッションです。
セッションでは、邪道なJenkinsと題して、Jenkinsを指定した日時に自動でプログラムを実行する「すごいcrontab」として、Jenkinsをおもしろく使ったアイデアを紹介。
「まともな邪道Jenkins」として、iPadなどからリモートコンパイラとして使う方法と、FileMakerと連携させた実例の紹介がありました。
Jenkinsを活用する利点として、複数台のマシンを一元管理が簡単にでき、Web UIからタスクの管理やマシンの状況なども確認できるとのこと。また、実行するスクリプトもGitで管理し、スクリプト更新があってもJenkinsと連携すれば各マシンに手動でリリースも不要といった点が挙げられていました。
Jenkinsは、インストールも簡単とのことで、まだ使ってみたことがない方は、王道な使い方も含めて活用してみてはいかがでしょうか。
libvirt で作るプライベート VPS
yosida95さん(@yosida95)からは、自宅にVirtual Private Serverを構築した話です。
VPS構築の紹介です。KVMとQEMUによる仮想マシンと、libvirtによるマシン制御を行っているとのこと。
KVM(Kernel-based
Virtual Machine)とは、Linuxカーネルに搭載されている仮想化基盤です。これを用いて直接ハードウェア上で仮想マシンを動作させます。QEMUは、ハードウェアのエミュレーターです。仮想マシンのデバイスをエミュレートします。KVMとQEMUの関係は次のようになります。
libvirtは、XenやVirtualBoxなど仮想マシンを操作できる共通のAPIを提供しているライブラリです。C/C++の言語以外に、C#・Java・Pythonなどの言語からも使えます。ここではQEMUの操作に用いて、VPSのコントロールパネルを用意したとのこと。
特長のひとつとして、仮想マシンやネットワークやストレージなどは、オブジェクトとして扱い、次のようにコーディングできる点を挙げていました。
libvirtは多数の仮想マシンをサポートしています。興味のある方はぜひチェックしてみてください。
Lyncでできる? 仕事効率化
ここからのセッションは、ショートセッションとして15分程度のセッションです。こちらも簡単に紹介していきます。ひとつめは、ぐらばくさん(@Grabacr07)のLyncのセッションです。
Lyncは、Microsoftが提供する企業向けのコミュニケーション
プラットフォームです。一般ユーザー向けの同位置にある製品はSkypeです。
セッションでは、Lync SDKを紹介。Lync SDKを利用すると、WPFやSilverlightでカスタマイズしたアプリ開発も可能とのこと。実際に開発したアドインを使って、Excelドキュメントの作成者とすぐに対話を行うというデモの披露もありました。
職場でLync導入により仕事が効率化して、お泊りから終電で帰れるようになったとのことなので、気になる方は要チェックですね。
NFCとはなんですか?
近藤楓(秋葉楓)さん(@Kaede_Kondoh)からは、NFCの紹介セッションです。
NFC(Near Field Communication)は、近距離通信の規格です。日本で有名なFeliCaとの違いは、FeliCaはICカードの技術で完全な双方向データ通信はできないこと。
これから想定される利用方法としては、クーポン、鉄道券や航空券、デジタルサイネージなどがあるとのこと。双方向通信ができるため、クーポンを使うと同時に新しいクーポンを受け取るといった使い方もできると紹介がありました。
NFCについては、前回のプロ生勉強会でもセッションがあるので、もう少し詳しく知りたい方はこちらもチェックしてみてください。
Angular.jsについてちょっとしゃべる
FAGAさん(@Hivesbee)からは、JavaScriptのフレームワーク「Angular.js」の紹介です。
Angular.jsは、Googleが開発したJavaScriptフレームワークのひとつで、MVCパターンを採用しています。
セッションでは、フレームワークの機能をピックアップして紹介しています。そのうちのひとつ「ルーティング機能」を使うと、ng-view属性を追加した要素内で画面切り替えが行えます。
セッションでは、ルーティング以外に、データバインドやリスト機能を紹介しています。それ以外にも便利に機能があり、簡単に強力なアプリ開発が可能とのことですので、ぜひチェックしてみてください。
LVをあげて物理で殴る
ニットタイガーさん(@sdol)さんからは、電子工作の話題です。
今 話題の名刺サイズで格安のLinuxマシン「Raspberry
Pi」を使って工作した話です。GPIO(General
Purpose Input / Output)に簡単にアクセスでき、出力を使って外部機器の操作や、入力を使って接続先の状態を読み取り内部処理に利用といったことができます。
デモでは、スマートフォンからRaspberry Pi内のWebサーバーにアクセスし、スクリプトを使ってGPIOに接続したモーターの操作を披露しています。
GPIOの操作は、C・C#・Ruby・Perl・Pythonなどいろいろなプログラミング言語の環境から使えるとのこと。好みの環境で使ってみましょう。
ライトニングトーク
全セッション終了後は、ライトニングトークを行いました。タイトルのみ紹介しておきます。こちらも楽しい内容になっていますので、ぜひ視聴してみてください。
おわりに
今回 参加していただいた皆様、ありがとうございました。今後もプログラミング生放送勉強会は、各地で開催を予定していますので、参加お待ちしています。
プログラミング生放送の最新情報は、プロ生ちゃんのツイートをチェックしてください! または、コミュニティページとBlogを見てください。
また、プログラミング生放送は、IT勉強会スタンプラリーに参加しています。今回の勉強会は、スタンプラリー対象の勉強会でした。
詳しくは、IT勉強会スタンプラリーのWebサイトと、gihyo.jpのインフォメーションを確認してください。Twitterで情報も発信しています。今年の3月までですが、まだまだ対象のIT勉強会の開催が盛りだくさんですので、こちらもチェックしてみてください。