待ち望んだRuby2.0 ~Ruby事始め
長い間、メインバージョンとしてRuby 1.8系が2013年待望のRuby 2.0をリリースしました。本稿では、今ホットなRubyについて触れていきます。
Rubyの特徴
Rubyはスクリプト言語や動的プログラミング言語に分類されていて、シンプルな文法と動的な型付け機構を持ち、オブジェクト指向をベースとしたプログラミング言語です。Rubyの利用例として、手元でさっと使うようなテキスト処理から、サーバサイドでの言語としても使われ、幅広く利用されています。
言語の大きな特徴としては、Rubyにはプリミティブ型は存在せず、すべてがオブジェクトであるという点です。例えば、1などの数値やtrue/falseのようなBooleanもオブジェクトです。とにかく、簡単なプログラムでRubyを動かしてみましょう。お馴染みのHello、Wordを表示するプログラムです(リスト1)。
リスト1 hello.rb
puts 'Hello, world!'
実行するには、Rubyコマンドで引数にファイル名を入力します。
% ruby hello.rb
Hello, world!
また、Pythonなど他のスクリプト言語同様、ワンライナーで実行することもできます。
% ruby -e 'puts "Hello, world!"'
Hello, world!
以上簡単にRubyについて紹介しましたが、Rubyのさらなる魅力は標準添付ライブラリやRubyと一緒にインストールされている便利なツール類を使いこなすことにあります。
最後にこれからRubyを始めようとしている方にとって、とっておきな書籍を紹介します。
パーフェクトRubyの紹介
本書はプログラミング言語Rubyに関する書籍です。その他のパーフェクトシリーズと同じく、プログラミング自体が初めてというような方への本ではなく、ある程度プログラミングを行ったことがある方向けの書籍となっています。
開発環境の構築法から、メソッド/クラス定義方法など基礎的な文法事項からメタプログラミング、実際に開発する際に役立つgemの利用方法など実践で役立つ内容まで幅広く扱っています。また、実際にWebアプリケーションを開発する際、フレームワークなどを利用するのは常識となっていますが、実際その裏側では何をしているのか? といったところまで掘り下げています。
詳しくは、こちらをを一読して頂けたらより、どのような書籍なのかがより理解できると思いますので参考にしてください。
本書は以下の構成で成り立っています。
- Part 1 Ruby overview
- Rubyの特徴や歴史、インストール手順などを説明します
- Part 2 言語仕様
- Rubyの言語仕様や組み込みライブラリなどについて説明します
- Part 3 メタプログラミング
- Rubyでのリフレクションやオブジェクトの取り扱いについて説明します
- Part 4 標準添付ライブラリ
- Rubyで標準添付されていてよく使うライブラリやツールについて説明します
- Part 5 実践プログラミング
- gemパッケージの作成方法や良く利用されるgem、実際にサンプルコードを作成する過程を通じてRubyでのコードの書き方について説明をします
Part1からPart3ではRuby 1.9やRuby 2.0での言語仕様や動的なプログラミング方法について解説しています。また、Part4では標準添付ライブラリやRubyと一緒にインストールされているツール類についてを解説しています。
Part5ではRubyでの開発をより便利にする外部ライブラリの扱い方や作り方の説明と、実際にCLIアプリケーションやWebアプリケーションの作成について学んでいくことになります。これらを通じて、Rubyらしく書くための基礎体力がついていくと思います。
パーフェクトシリーズ