三畳紀⁠ジュラ紀 時代はついに中生代へ突入!

魅惑的な古生物たちの世界。知的好奇心をくすぐり、知的探究心を呼び起こし、そして何よりシンプルに面白い。そんな世界を、皆さまにお届けします。

シリーズ4作目『石炭紀・ペルム紀の生物』をもって古生代は終了。舞台はついに中生代へと移ります。

シリーズ5作目は三畳紀の生物⁠。三畳紀になると、いよいよ恐竜が登場。とはいえ、この時代の恐竜はまだまだ新参者。時代の寵児になれるかどうかは微妙なところでした。当時は、ペルム紀の覇者である単弓類の生き残りが未だ健在で、さらにその上をいくクルロタルシ類が恐竜を圧倒。クルロタルシ類が覇権を握る勢いで時代は動いていくが……。

三畳紀で繰り広げられる、恐竜と恐竜以外の生物たちの生存競争。そして、恐竜はいかにその競争をくぐり抜けたのか。三畳紀の"秘密"を存分にご堪能下さい。

「三畳紀の生物」より
「三畳紀の生物」より

シリーズ6作目はジュラ紀の生物⁠。激動の三畳紀をくぐり抜けた恐竜は、ついに陸上の覇者となります。温暖な気候のもと、多様化、大型化を進める恐竜。ジュラ紀といえば"ザ・恐竜時代"と思われる方も少なくないでしょう。もちろん主役は恐竜ですが、他にも様々な生物が登場します。

海中では海棲爬虫類が隆盛を極め、魚竜、首長竜がさらなる進化を遂げます。また、細々ながら着実に多様化を進める哺乳類。カメ、トカゲなどの小型爬虫類、進化を続けるワニ形類、カエルなどの両生類。三畳紀に入って再び勃興したアンモナイト類。

そして、注目すべきは静かに登場する鳥類。本書では、これまでに発見・報告されている始祖鳥標本の画像をすべて収録しているので、お見逃しなく。

生物ロマン溢れるジュラ紀。この時代を生きた生物たちの姿を垣間見よう。

「ジュラ紀の生物」より
「ジュラ紀の生物」より

読者からのFAQ part2

以前書いたFAQが好評でしたので、今回も質問に答えてみます。

生物の色はどう決めているのですか?

前回ふれたとおり、生物の色は"基本的に"わからないため、想像で着色しています。しかし、最近になって色が判明したものがいます。その一つが羽毛恐竜の「アンキオルニス⁠⁠。研究の結果、全身はグレー、四肢には黒い縁取りのある白い羽があり、頭部に赤褐色の斑点、トサカも赤褐色という、ロック魂あふれる配色でした。おかげで、出版される全ての図鑑において同じ色がほどこされるという記念すべき生物となりました。本シリーズでは『ジュラ紀の生物』p.69に掲載されていますので、ぜひご覧下さい。

中生代……やはり恐竜ばかり取り上げるのでしょう?

恐竜ってかっこいいですね。中生代の主役ですし、かなりのページを割いて解説しています。が、恐竜以外の生物もふんだんに取り上げています。海棲爬虫類はもちろん、魚類、両生類から哺乳類、そして寄生虫などにもふれています。

とくにオススメなのが、三畳紀に初登場するカメ類。カメといえば甲羅ですが、この甲羅は背中から発達したのでしょうか、それとも腹側から発達したのでしょうか。皆さまはどちらだと思いますか?

カバー裏……早く教えて下さいよ。

このシリーズの書籍カバー裏にちょっとした仕掛けをしています。仕掛けについては最後の最後までお知らせするつもりはなかったのですが、予想以上に気がついていない読者が多かったので、この場でちらりと告知いたします。シリーズをお持ちの方は、カバーを外して裏側をご覧下さい。シリーズ1作目『エディアカラ紀・カンブリア紀の生物』からずらっと並べると、とある移り変わりがよくわかります。石炭紀にいたあのトンボは、ジュラ紀の始祖鳥より大きかった……。もちろん、⁠三畳紀の生物』⁠ジュラ紀の生物』でも同じ仕掛けがありますので、お楽しみに。