Googleケータイ、世に現る

第33回音楽プレイヤーとしてのHT-03A(番外編)

「音楽プレイヤーとしてのHT-03A」は、前回で最終回としましたが、続報などを番外編としてご紹介します。

無線LAN経由で同期できるはずが…

第31回でご紹介した「The Missing Sync for Android」ですが、その回では、音楽や写真が無線LAN経由の同期が行えないとご紹介しましたが、最近のリリースされたバージョン1.3で、無線LAN経由の同期が可能になりました。

無線LAN経由で同期できれば、活用の機会が増えると考えて、リリースのニュース直後にアップデートを実行したのですが、残念ながら私の環境では上手く動作していません。具体的には、HT-03Aから同期すると、同期は行われるのですが、データの転送を終えて同期が終了する間際に、Mac側のアプリがクラッシュします。USBケーブルを使った同期では問題が発生せず、何度やっても同じタイミングでクラッシュするので、環境の問題はなくアプリの不具合なのかもしれません。

無線LAN経由の同期を目当てに、The Missing Sync for Androidの購入を検討されている方が居たら、もう少し様子を見るほうが得策かもしれません。

代替えのアプリを探す

第32回で、標準の音楽プレイヤーアプリ「音楽」の仕上がりが、今ひとつだとご紹介しました。⁠音楽」は、最低限の「聴く」しか満たさず、楽しみながら「聴く」だったり、聴く以外にも「観る」等の要素が少ないアプリです。

Androidマーケットに公開されている同種のアプリは、TwitterやLast.fmと連携して、楽しみながら「聴く」「観る」に注力して開発されているアプリが公開されているので、今回は、2つピックアップしてご紹介します。

3(Cubed) Music Player

アルバムワークを立方体に表示するユーザインターフェースが特徴のアプリです。

このアプリは、その見た目と操作方法がすべてと言っても過言ではないくらい、ユニークなユーザインターフェースを持っています。

Cubed Music Playerを起動すると、立方体にアルバムワークが表示されたメイン画面が表示されます。画面の立方体を上下左右に操作して、聞きたいアルバムに切り替え、アルバムをタッチすると、トラックの一覧が表示されるので[Play all]で全再生するか、聞きたい目的の楽曲をタップして再生します。⁠Queue all]をタップすると、トラックすべてがメイン画面からアクセスできるキューリストに入ります。

画面中央の立方体を操作してアルバムを切り換える。操作ボタンは、画面上部に表示されるが、画面下に表示されるよりも使いやすい。
画面中央の立方体を操作してアルバムを切り換える。操作ボタンは、画面上部に表示されるが、画面下に表示されるよりも使いやすい。
アルバムをクリックしたときに表示されるトラック一覧画面。これは意外にも地味な感じ。
アルバムをクリックしたときに表示されるトラック一覧画面。これは意外にも地味な感じ。

プレイヤー機能は、アルバムリピートの機能がないくらいで、他はしっかりしているので、不満に感じることはありません。先のキューリストを使えば、端末だけでプレイリストを作成できます(ただし、削除機能はなし⁠⁠。

ユーザインターフェースと使い心地の良さは、光る物がありますが、筆者が試した限りでは、少し不安定で、再生中に画面がタイムアウトすると、再生が止まることがありました。

また、今回は、試験として数枚のアルバムをHT-03Aに転送しただけですが、数が増えると特徴でもある立方体操作のユーザインターフェースでは、一覧性に優れているわけではないので、目的のアルバムを探すのに時間がかかり、使いづらいと感じるかもしれません。

TuneWiki

iPhoneアプリやWindows Media Playerのプラグインなど、多くのプラットホームで動作するので、ご存知の方も多いと思いますが、TuneWikは、再生中の楽曲の歌詞を表示するのが特徴です。

アプリを起動して、楽曲の再生すると歌詞を自動で表示します。歌詞は、曲に合わせてスクロールします。アプリに関しては、多くの説明が必要ないと思いますが、歌詞が表示されていると、自然に口ずさんだり、聞き慣れた曲の歌詞でも新たな発見があるなど、TuneWikiは不思議と言うか新たな魅力を提供してくれるアプリです。試した限りでは、邦楽の歌詞は表示されないか、表示されても誤認識され、違う歌詞が表示されました。洋楽は問題なしです。

TuneWikiで歌詞が表示されたところ。アルバムワークが隠れてしまうのは残念。
TuneWikiで歌詞が表示されたところ。アルバムワークが隠れてしまうのは残念。

プレイヤー機能は、1曲リピートが実装されていない限りは、とくに不満はありませんが、操作ボタンなど、ユーザインターフェースデザインは、筆者は野暮ったいと感じるので、好みが分かれるかもしれません。楽曲選択は、アーティスト、アルバム、Songs、プレイリストで分類分けされた一覧の中から行います。こうした分類であれば、HT-03Aで管理する楽曲が増えても使いづらいと感じることはないはずです。

楽曲の選択画面。見慣れたユーザーインタフェースとカテゴリで操作を行う。
楽曲の選択画面。見慣れたユーザーインタフェースとカテゴリで操作を行う。

どちらを選ぶのか?

TuneWikiの歌詞は魅力的ですが、野暮ったいユーザインターフェースは、我慢をして付き合う必要があります。となれば、Cubedとなるワケですが、アルバムのが増えたときの使い勝手に不満が残ります。いずれは登場するかもしれませんが、筆者は、歌詞を表示して、使って・観て楽しいTuneWikiとCubedを足して、二で割ったようなアプリがベストだと考えています。

最後になりましたが、Cubedの入手は、Androidマーケットで「rockon」と検索して、小さな「3」を選択してダウンロードして下さい。

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