FedoraプロジェクトリーダーのMathew Millerは9月17日(米国時間)、「Fedora 31 Beta」を公開したことを発表した。デスクトップ版「Fedora 31 Beta Workstation」、サーバ版「Fedora 31 Beta Server」のほか、KDEなどGNOME以外のデスクトップ環境を収録した「Fedora Spins」、化学計算やコンテンツ作成など特定の用途向けの「Fedora 31 Beta Labs」、Raspberry PiなどのARMデバイスに特化した「Fedora 31 Beta ARM」も提供されている。
- Announcing the release of Fedora 31 Beta -Fedora Magazine
Fedora 31 Betaのカーネルには9月15日にリリースされたばかりのLinux 5.3、またデフォルトのデスクトップ環境には9月12日にリリースされたGNOME 3.34がそれぞれ実装されている。
Fedora 31からの提供が予定されている「Fedora IoT」エディションに関しては、「正式リリースでは(デスクトップ版やサーバ版を提供している)メインの"Get Fedora"サイトから提供できる予定」(Miller)だが、現時点ではまだメインサイトには統合されておらず、別プロジェクトとして扱われている。また、旧CoreOSの資産をベースにしたコンテナネイティブなエディション「Fedora CoreOS」はまだプレビュー段階にあり、一般提供が開始されるのは2020年前半とされている。
なお、FedoraプロジェクトはFedora 31から32ビットアーキテクチャ(i686)のサポートを終了することを決定しており、今回のFedora 31 Betaにはi686のイメージおよびリポジトリはいっさい含まれていない。
Fedora 31の正式リリースは10月後半(10月22日か10月19日)が予定されており、Millerは開発者/ユーザに向けてベータ版でのテスト協力を呼びかけている。